『ディスクロージャー・デイ』:2026年10月1日(木) TOHOシネマズ梅田 他、全国ロードショー

 ディスクロージャー・デイとは「開示の日」のことである。

 本作は、スティーヴン・スピルバーグ監督、音楽のジョン・ウィリアムズの名コンビによる異星人との遭遇ものの到達点であろう。

 脚本は、スピルバーグ作品では『ジュラシック・パーク』(93)、『宇宙戦争』(05)、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(08)でも組んでいるデヴィッド・コープ。

 今年(2026年)は、米国防総省によるUFO資料公開もあった。

 スティーヴン・スピルバーグは以下のように語る。

 「僕らは宇宙で唯一の存在なのか、あるいはそうでないのか? その問いは臨界点に達した。もし誰かが答えを知っているのなら、なぜ明かさないのか?」

 場内の騒音が先行。

 タイトルが出る。キックボクシングの試合。

 客席に軍産複合体の内部に存在するワーデックスという組織でサイバーセキュリティの専門家、ダニエル・ケルナー博士(ジョシュ・オコナー)がいる。

 「次に男が立ったら、バックを渡せ」と、後ろから男が彼のバックパックをつかむ。

 東洋系の女セリーヌ(ヘティエンヌ・パーク)もナイフを突きつける。「ジェーンは?」。

バックを奪って場外へ出る。バックの中身を確認する。

「7234883から31484A 11・17・55から……完璧のセキュリティ。印刷した資料が25ページ」。

 駐車場では後部ドアを開けて、3人の男女が調べている。後方でその様子を見ている男がいる。ノア・スキャンロン(コリン・ファース)。 ワーデックスの組織リーダーである。

「君には失望した」「ジェーンは?」。

 両手首を縛られたジェーン・ ブランケンシップ(イヴ・ヒューソン)が引き渡される。

 スキャンロンが訊く。「誰の指示だ。全員の名前を言え」。ダニエルは、バックを付き出す。

「中身は?」。

ダニエルは、右手にビニール手袋をはめ、その“中身”であるデバイスを出す。

「おちつけダニエル。私はそれで死にかけた……。よし分かった。全部持って車に乗れ」。

「世界の崩壊が迫るなか、歴史を書き換えたらもう戻れない」。

 独断的なスキャンロンは、UAP(未確認異常現象)や地球外生命体に関する真実を人々から秘匿することが使命だと思っている。

 ダニエルは、ジェーンと共に車でその場を立ち去る。そこにヒューゴ・ウェイクフィールド(コールマン・ドミンゴ)から携帯に電話がかかる。彼はかつてワーデックスでスキャンロンの最側近であったが、現在はワーデックスが持つ秘密を全て暴露するという作戦のリーダーであった。

 なぜかヒューゴは、大きな倉庫で家のセットを製作している場所にいる。ヒューゴは「電話を破壊しろ」という。

 ダニエルと彼のパートナーでもあるジェーンは、かつてジェーンが在籍した聖フレア修道院でシスター・モーラ(エリザベス・マーヴェル)に匿われる。ジェーンは十字架のネックレスを身に着けている。

 ミズーリー州カンザスシティ。テレビ局で気象予報士のマーガレット・フェアチャイルド(エミリー・ブラント)は、パートナーのジャクソン(ワイアット・ラッセル)と同棲している部屋で朝食と出勤の支度をしている。彼女は、仕事でのスキルアップを考えている。部屋に紅冠鳥が入って来て、机の上からマーガレットの目をジッと見つめる。彼女は呆然としている。やがて、ジャクソンとの会話中にロシア語で話したりするが、本人は気が付いていない。潜在的超能力の覚醒。

 遅刻に焦り車のスピードが出すぎて、パトカーに停められるが、警官の目を見て話しているうちに彼の妻アナの苦労を話し出し、スピード違反を見逃して貰える。

 滑り込みでKCXEにスタジオ入りしたマーガレットは、「あれは誰?」とゲストで来ていた北朝鮮有事の専門家と韓国語で話し出す。

 いよいよ天気予報士としての本番。「今のお天気は……今のお天気ですが……」と詰まっている間に、彼女の後ろの天気モニターが不穏な動きを示し、彼女は、コッコッコッ……と歯ぎしりのような音声を喋り出し、後ろ向きに倒れる……その生放送の様子は、SNSで拡散され、スキャンロンの知るところとなる。その言語は、地球外生命体のものであった。

 一方、ダニエルはジェーンと共に、ヒューゴの手配した車両で修道院から逃げ出す。

 ついた農場の大きなガラス窓の向こうでは鹿が数頭こちらを見つめている。

 病院に運ばれたマーガレットであるが、なぜかその病室にFBIを名乗る一群の人々がやって来る。

 ダニエルは、パソコンにUSBを差し込み、ジェーンに画像を見せる。

 「1973・2・19 フロリダ・ホームステッド空軍基地」とあり、ニクソン大統領と50年代のテレビスターが映る。死体安置所の映像では異星人が複数映っている。「生体内実験10号」と出た映像では、異星人に対して人体実験を行っていた。

 マーガレットはジャクソンと病室から逃げ出すが、車の車内で携帯が鳴り、「あなたを待っていました。同じ力を持つ人間は僅かだ。あなたを守ろう。放送を見るまで連絡を避けていた」「誰?」“8732626”「番号が分かるならだれか分かるはずだ」。相手はヒューゴであった。「こっちで見つける。北へ向かえ」と言い、探知されないように携帯電話を破壊させた。

 スキャンロンは、デバイスを握り、ダニエルの居場所を突き止めるためにジェーンにテレパシーで交信して来る……。

 いろいろいろいろあって、やがてマーガレットとダニエルは合流する。スキャンロンの隠す「全人類はその真実を知る権利がある」を広く世界に公表出来るのだろうか。

 スティーヴン・スピルバーグにとっては映画作家として『未知との遭遇』(77)、『E.T.』(82)、『宇宙戦争』(05)でも描いたテーマである異星人との遭遇のさらなる追求でもある。まあ、大人の御伽話の進化系というところか。

 光と影、権力者の追及と異星人への親近感はこれまでの作品同様に今回でも描かれる。

 大きなモニターの天気図が急に動き出したり、ダニエルが立っている畑の周辺がミステリー・サークルに変貌したり、ひょうが急に降りだしたりとドキドキする映像がこちらへ効果的に迫って来る。

 しかしエミリー・ブラントは、映画の中ではいろんな目に遭わせられますなあ。

戸田 学

■タイトル:『ディスクロージャー・デイ』 

■配給:東宝東和

■上映時間:2時間25分

■出演:エミリー・ブラント、ジョシュ・オコナー、コリン・ファース、イヴ・ヒューソン andコールマン・ドミンゴ ほか

■監督:スティーヴン・スピルバーグ

■脚本:デヴィッド・コープ

■原案:スティーヴン・スピルバーグ 

■製作:クリスティ・マコスコ・クリーガー、スティーヴン・スピルバーグ 

■製作総指揮: アダム・ソムナー、クリス・ブリガム

■原題:『Disclosure Day』

■北米公開:2026年6月12日

公式HP:ディスクロージャー・ディ

公式X:https://x.com/universal_eiga 

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